産後1か月、心を休ませるために|助産師が伝えたい4つのセルフケア
赤ちゃんが生まれてからの1か月。
授乳、おむつ替え、抱っこを繰り返しているうちに、一日があっという間に過ぎていきます。
赤ちゃんのことは気にかけていても、自分のこととなると、つい後回しになっていませんか。
「赤ちゃんが寝ている間に家事をしよう」
「もう少しだけ頑張ろう」
そうしているうちに、疲れが少しずつ積み重なってしまうことがあります。
産後1か月は、出産から体が回復していく途中であり、生活も大きく変わる時期です。
この時期に大切なのは、何か特別なセルフケアをすることではありません。
自分が疲れていることに気づき、休むこと。
今回は、助産師として、そして私自身の産後の経験から、心を守るために意識してほしい4つのことをお伝えします。
1.「今やらなくてもいいこと」を決める
赤ちゃんが眠ると、
「今のうちに洗濯しよう」
「夕食を作っておこう」
「部屋も片づけたい」
と考えてしまうことがあります。
私自身もそうでした。
助産師としては「赤ちゃんが寝たら、お母さんも休んでください」と伝えていたのに、自分が母親になると、それが簡単ではないことを実感しました。
家事は、探せばいくらでもあります。
だからこそ、産後は「何をするか」だけでなく、**「今日は何をしないか」**を決めることも大切です。
洗濯物をたたむのは明日にする。
食事は簡単なものにする。
掃除は今日はしない。
そして、横になれる時間があれば体を休める。
毎日すべてを整えようとしなくて大丈夫です。
2.水分をとる時間を、自分のためにも確保する
赤ちゃんのお世話に集中していると、自分が水分をとることさえ忘れてしまうことがあります。
私も、朝に用意した飲み物が、そのまま残っていることがありました。
特に授乳中は、喉の渇きを感じることもあります。
大切なのは、「温かい飲み物をゆっくり飲まなければ」と考えることではありません。
忙しいときは、水やお茶を一口飲むだけでもいいのです。
授乳する場所の近くに飲み物を用意しておくなど、自分が水分をとりやすい環境を作っておくと続けやすくなります。
少し余裕がある日には、好きな飲み物を飲みながら数分休む。
そのくらいの時間が、自分の状態に気づくきっかけになることもあります。
3.「できなかったこと」より「今日やったこと」を見る
産後は、一日中動いていたはずなのに、
「今日は何もできなかった」
と感じることがあります。
でも、赤ちゃんのお世話を振り返ってみてください。
授乳をした。
おむつを替えた。
抱っこをした。
赤ちゃんの様子を見ていた。
目に見える成果として残らなくても、毎日たくさんのことをしています。
家事が予定どおり進まなかったとしても、それだけで「何もできなかった一日」になるわけではありません。
できなかったことを数えるより、今日やったことを一つ思い出してみる。
これは、産後の自分を必要以上に追い込まないために、私が大切だと思っていることの一つです。
4.自分の疲れを言葉にしてみる
「疲れた」
「眠りたい」
「今日は少しつらい」
そう感じても、赤ちゃんのお世話を優先しているうちに、自分の気持ちをそのままにしてしまうことがあります。
けれど、自分の状態を言葉にすることは大切です。
家族に、
「今日は疲れているから、これをお願いしたい」
と具体的に伝えてみる。
身近な人に話しにくければ、助産師や保健師などに相談する方法もあります。
セルフケアは、一人ですべてを解決することではありません。
誰かに助けを求めることも、自分を守る方法の一つです。
産後1か月は「回復している途中」
産後1か月は、「もう出産が終わったから元どおり」という時期ではありません。
体も心も、まだ回復の途中です。
そして、赤ちゃんとの新しい生活にも慣れていく途中です。
だから、この時期は「以前と同じようにできること」を目標にするより、
今の自分に必要な休息は何だろう
と考えてみてください。
今日は横になる。
水分をとる。
家事を一つやめる。
誰かに頼る。
小さなことで構いません。
セルフケアというと、何か特別なことをしなければならないように感じるかもしれません。
でも産後は、自分の体や心の状態に気づくことそのものが、セルフケアの第一歩だと私は考えています。
花ことりでは、これからも産後1か月の過ごし方について、少しずつお伝えしていきます。
次回は、**「一人で頑張らないために、頼ること」**について考えていきます。
花ことり



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