産後は、赤ちゃんのお世話が生活の中心になります。
授乳や抱っこで同じ姿勢が続いたり、睡眠が細切れになったりして、自分の体調にまで気が回らないこともあります。
そんな中で、
「手足が冷える」
「肩や腰まわりが冷たく感じる」
「冷房がつらい」
と感じることもあるかもしれません。
今回は、産後1か月の体を冷やしすぎないために、毎日の生活の中で無理なくできるセルフケアをお伝えします。
産後の体は、まだ回復の途中
妊娠・出産を経た体は、産後すぐに元の状態へ戻るわけではありません。
出産後は、子宮が少しずつ元の大きさへ戻り、会陰や帝王切開の傷が回復していくなど、体の中ではさまざまな変化が続いています。
産後の時期は、体を休めながら少しずつ回復していく大切な時間です。
一方で、実際の生活では、
・授乳
・抱っこ
・細切れの睡眠
・ゆっくり食事や水分を取れないこと
・冷房や季節による寒さ
などが重なります。
大切なのは、無理に「体を温めなければ」と頑張ることではありません。
自分が心地よいと感じる範囲で、体を冷やしすぎないこと。
まずはそれで十分です。
まずは、日常の中でできることから
特別な道具を用意しなくても、できることはあります。
冷房が寒いと感じたら、一枚羽織る。
足首や腰まわりが冷えるなら、靴下や薄手のブランケットを使う。
温かいものが心地よければ、飲み物や汁物を取り入れる。
授乳や抱っこで同じ姿勢が続いたら、無理のない範囲で姿勢を変えてみる。
小さなことで大丈夫です。
反対に、
「冷たいものは絶対にだめ」
「体を温めればすべて良くなる」
と考える必要はありません。
産後は、食べられるものを無理なく食べ、こまめに水分を取ることも大切です。
その日の体調に合わせて、「これなら気持ちいいな」と思える方法を選んでください。
湯船は、体の回復を確認してから
湯船にゆっくり浸かることが好きな方にとって、お風呂は気分転換にもなる時間です。
ただし、産後すぐの入浴については、悪露の状態や会陰の傷、帝王切開の傷などによって指示が異なることがあります。
入浴を再開する時期は、出産した施設から受けた説明に従いましょう。
まだ湯船に入らないよう説明されている時期には、その指示を守ってください。
また、
・発熱がある
・悪露や出血が急に増えた
・悪露のにおいや状態がいつもと違う
・傷の赤みや腫れが強くなってきた
・傷から分泌物が出ている
・痛みが強くなっている
といった変化がある場合には、セルフケアだけで様子を見ず、出産した施設や医療機関へ相談してください。
帝王切開後は、傷をいたわりながら
私は帝王切開で出産しました。
産後、お腹まわりが冷えないように気をつけていた時期があります。
ただ、帝王切開後は、お腹を温めることよりもまず、傷の回復を優先することが大切です。
カイロや湯たんぽなどを傷の上に直接当てることは避けましょう。
傷から離れたところに使う場合でも、同じ場所に長時間当て続けると低温やけどを起こすことがあります。
そして、
・傷が赤くなってきた
・腫れている
・熱っぽく感じる
・傷から液が出ている
・痛みが強くなっている
・発熱がある
といった場合には、自分で温めて様子を見るのではなく、出産した施設へ相談してください。
痛みがあるときも、無理に我慢する必要はありません。
退院時に鎮痛薬が処方されている場合には、説明された方法に沿って使用し、痛みが続いたり強くなったりするときには医療機関へ相談しましょう。
「温めること」は、治療ではなくセルフケアのひとつ
インターネットでは、
「体温を上げれば免疫力が高くなる」
「冷えをなくせば病気にならない」
といった表現を見かけることがあります。
けれど、体を温めることだけで病気を防いだり、産後の不調を治したりできるわけではありません。
産後の「温める」は、治療というより、
冷えすぎないようにすること。
少し楽だと感じられる環境をつくること。
そのくらいの位置づけで十分だと思います。
温かい飲み物がおいしいと感じたら飲む。
冷房が寒ければ一枚羽織る。
入浴できる時期になったら、体調をみながらお風呂を楽しむ。
自分の体の声を聞きながら、心地よい方法を選んでみてください。
まとめ
産後1か月は、体がまだ回復している途中です。
赤ちゃんのお世話に追われる毎日の中で、自分のことはどうしても後回しになりがちです。
だからこそ、無理に「温活」を頑張る必要はありません。
冷やしすぎない。
温めすぎない。
自分が心地よい範囲を選ぶ。
それで十分です。
温かい飲み物をひと口飲むことも、冷房が寒いときに一枚羽織ることも、自分の体をいたわる小さなセルフケアです。
赤ちゃんを大切にするのと同じように、ときどき自分の体にも目を向けてあげてください。
そして、冷えだけではなく、発熱や出血、痛み、傷の状態などで気になる変化があるときには、無理をせず、出産した施設や助産師・医師へ相談してください。



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