「母乳が足りないのかな……」
赤ちゃんが泣くたびに、そんな不安を感じることはありませんか。
授乳したばかりなのに、またおっぱいを欲しがる。
なかなか授乳の間隔があかない。
夜も何度も起きる。
そんな赤ちゃんの様子を見ていると、
「私の母乳が足りないから?」
と思ってしまうことがあります。
けれど、赤ちゃんがよく泣くことや、授乳の間隔が短いことだけで、母乳が足りていないと判断することはできません。
助産師は、一つの様子だけを見るのではなく、
- 赤ちゃんの体重の増え方
- 授乳中の様子
- おしっこやうんち
- 赤ちゃんの元気や表情
など、いくつかのサインを合わせて確認します。
今回は、「母乳が足りないかも」と感じたときに、まず知っておいてほしいことをお伝えします。
「母乳が足りない」と感じるきっかけはいろいろあります
母乳について相談を受けていると、
「授乳したばかりなのに、また欲しがります」
「夕方になると、何度もおっぱいを欲しがります」
「夜も何度も起きます」
「おっぱいを飲んだのに、また泣きます」
というお話をよく伺います。
こうした様子が続けば、不安になるのも自然なことだと思います。
でも、赤ちゃんが泣く理由は空腹だけではありません。
眠いとき。
抱っこしてほしいとき。
暑かったり寒かったりするとき。
なんとなく落ち着かないとき。
赤ちゃんは、さまざまな理由で泣きます。
また、新生児期は授乳回数が多く、母乳を飲む赤ちゃんでは、1日に8〜12回ほど授乳することも一般的です。
そのため、
「授乳間隔が短い=母乳が足りない」
とは限りません。
一つのサインだけで判断しないことが大切です
母乳が足りているかを考えるときに大切なのは、一つの出来事だけを見て判断しないことです。
たとえば、
赤ちゃんの体重は、その子なりに増えているか。
おしっこはしっかり出ているか。
授乳中に母乳を飲み込んでいる様子があるか。
赤ちゃんに元気があるか。
授乳後に落ち着いて過ごす時間があるか。
こうしたいくつかの様子を合わせて見ていきます。
「泣いているから足りない」
「授乳間隔が短いから足りない」
と、一つのサインだけで答えを出さなくても大丈夫です。
体重は大切な目安の一つです
「母乳が足りているか」を考えるうえで、赤ちゃんの体重は大切な情報の一つです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、出生後いったん体重が減ることがあります。
その後、授乳が進むにつれて少しずつ増えていきます。
母乳を飲む赤ちゃんでは、一般的に生後10〜14日頃までに出生時の体重へ戻ることが一つの目安とされています。
ただし、大切なのは、
一回測った数字だけで判断しないことです。
赤ちゃんには、それぞれの成長のペースがあります。
母子手帳の成長曲線や、それまでの体重の経過、授乳や排泄の状態なども一緒に見ていきます。
体重について心配なときには、家庭で何度も測って一人で悩むより、出産した施設や助産師、小児科などで相談してください。
授乳の様子も一緒に見てもらうことで、原因が分かったり、安心につながったりすることがあります。
おしっこも大切なサインです
おしっこが出ているかどうかも、赤ちゃんが水分をとれているかを見る大切な目安の一つです。
生後5日頃以降では、1日に6回以上しっかり濡れたおむつがあることが、一つの目安になります。
ただし、これも回数だけで判断するものではありません。
おしっこ。
体重。
授乳中の様子。
赤ちゃんの元気。
それぞれを合わせて見ていくことが大切です。
授乳中は「飲んでいる様子」を見てみましょう
授乳時間が長ければ、たくさん飲んでいる。
短ければ、飲めていない。
必ずしもそうとは限りません。
授乳中に、
赤ちゃんのあごがゆっくり大きく動いている。
「ごくっ」と飲み込む様子が見られたり、聞こえたりする。
そんな様子も、母乳を飲めているかを見る一つのポイントです。
また、授乳のたびに乳首が強く痛む場合や、乳首に傷ができている場合には、赤ちゃんのくわえ方や抱き方を確認してもらうことをおすすめします。
赤ちゃんの位置やくわえ方を少し調整することで、授乳時の痛みが軽くなることがあります。
「私の授乳の仕方が悪い」
と、自分を責める必要はありません。
授乳は、お母さんと赤ちゃんが一緒に少しずつ慣れていくものです。
母乳だけで頑張らなくても大丈夫です
この記事は、
「母乳だけで育てなければいけない」
とお伝えするための記事ではありません。
母乳を続けたいという気持ち。
必要に応じてミルクを取り入れるという選択。
どちらも大切です。
一番大切なのは、赤ちゃんが必要な栄養をとり、その子なりに成長していくこと。
そして、お母さん自身の心と体が追いつめられないことです。
授乳方法に一つだけの正解があるわけではありません。
お母さんと赤ちゃんに合った方法を、少しずつ探していけばいいのだと思います。
「母乳が足りないかも」と思ったら、一人で答えを出さなくていい
授乳について悩んでいると、
「もっと頑張らなければ」
「私のおっぱいが悪いのかな」
と、自分を責めてしまうことがあります。
でも、母乳が足りているかどうかは、赤ちゃんが泣いたという一つの出来事だけで決められるものではありません。
体重。
排泄。
授乳中の様子。
赤ちゃんの元気や表情。
いくつかのサインを一緒に見ていけばいいのです。
もし、
- 体重が増えているかわからない
- おしっこが少ないように感じる
- 母乳を飲み込めているかわからない
- 授乳がとても痛い
- 赤ちゃんの元気がない
- 飲み方がいつもと違う
など、気になることがあれば、一人で判断せず、出産した施設や助産師、小児科などへ相談してください。
赤ちゃんが十分に飲めているか心配な場合には、早めに医療者へ相談することが勧められています。
もっと詳しく知りたい方へ
この記事では、「母乳が足りないかも」と感じたときに、まず知っておいてほしい基本的なポイントをまとめました。
さらに、
- 赤ちゃんの体重を助産師はどのように見ているの?
- 授乳中はどこを確認したらいい?
- 深くくわえられているか、どう見ればいい?
- 家庭で確認できる「母乳が飲めているサイン」は?
- 毎日の授乳でできる具体的な工夫は?
といった内容については、noteの有料記事で、より詳しくまとめています。
『母乳が足りないかも…と不安なお母さんへ
― 助産師が伝える 安心して授乳を続けるためのポイント ―』
こちらからお読みいただけます。

noteでは、体重の見方や授乳中に確認するポイント、ご家庭で確認できる「安心のサイン」などについて、さらに詳しくまとめています。
「母乳が足りないのかな……」
と不安になったときに、必要なところを何度でも読み返していただけたらと思います。
まとめ
「母乳が足りないのかな」
そう思ったとき、一つのサインだけで答えを出さなくても大丈夫です。
赤ちゃんの体重。
おしっこやうんち。
授乳中の様子。
赤ちゃんの元気や表情。
いくつかのサインを合わせながら、その子の成長を見ていきましょう。
そして、迷ったときには一人で抱え込まないでください。
助産師や小児科など、授乳について一緒に考えてくれる人がいます。
母乳のことと同じくらい、お母さん自身の心と体も大切です。
赤ちゃんとお母さん、それぞれに合った授乳の形を、少しずつ見つけていきましょう。
花ことり🌿



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